細江英公、薔薇刑と三島由紀夫の写真を含めて少し

2013/03/21


海外にても著名であることは英版ウィキでもわかるわけですが、細江英公は三島由紀夫の「薔薇刑」や土方巽をモデルにした「鎌鼬」でも知られる、日本の写真家。
個人的にはなんといっても薔薇刑なわけですが、聖セバスチアヌスに初めて欲情したと仮面の告白をした少年の三島が、中年になってグイド・レーニを模倣し、人工的な裸体をさらした劇場型の写真はあまりにも有名。



その写真集の発刊から数年ほど先立つ、映画「からっ風野郎」では、監督の増村保造にそうとうシゴかれたそうだけど、文学という想念の世界と視覚美である肉体の世界の乖離は、噛み合わない歯車のように彼を死へと押しやったのかもしれない....なんていうのは、もちろん凡夫の愚考ですけど。

Ba Ra Kei: Ordeal by Roses
Ba Ra Kei: Ordeal by Roses

奇しくも細江は、そんな三島の右翼的思想とは相いれないモノを持っていたはずだけれども、その人工的な肉体を表面化するにあまりにぴったりとした表現の器をもっていたのも、細江氏でしかなかったというのは皮肉というべきでしょうか。

ごくごく個人的なことでは、少年期に立ち寄った古書店で日本刀を携えたフンドシ一丁の三島の等身大パネルが掲げられていたのが、かなりのインパクトとしてインプットされています。
こういうビジュアル体験って、影響を残すのよねww

※以下の画像は三島と関係ないよ。

































(fantomatik)

写真家・細江英公の世界―球体写真二元論写真家・細江英公の世界―球体写真二元論
細江 英公

青幻舎 2006-12
売り上げランキング : 541356

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
このエントリーをはてなブックマークに追加
Comment
お久しぶりです。
以前にメインサイトのコメント欄で世代のことが出ていたんですが、そちらで答えるのはちょっと照れちゃったんで失礼しました。

彼が割腹した年に生を受けた身としては、彼の生前、特に死後の時代と自分の生きてきた時代とを重ねて考えてしまうところがないわけではないんですよね。

60-70年代の日本を思う時に、個人的に浮かぶキーワードが幾つかあるんですが、その一つが三島なのだろうとは思います。
件の三島由紀夫の写真を始めて見たときは、あの「金閣寺」を書いたヒトと、このナルシシズム全開のおっさんが同じ人間!と相当混乱した記憶があります。
で、その後しばらくして自決事件のことを知って初めて線がひとつに繋がって「ああ、なるほど」と納得した次第。

管理者のみに表示